Hibernate イン アクション読了

ISBN:4797330805
例題とかやりながらじっくりやろうかと思っていたのですが、予想以上に内容が面白くて、ついつい速読してしまいました。おかげで細かい部分はしっかり覚えられていなかったりするのですが、この本はどっちかというとHibernateの思想をしっかり理解する為の本みたいなので、結果的にこれで良かったのかな? 特に、一章の「オブジェクト/リレーショナル永続化の基礎」で、単純なテーブルとクラスのマッピングを徐々に複雑にしていって、同時にミスマッチの問題を少しずつ明らかにしていくところは、非常に分かりやすくて面白かったです。あと、今までイマイチ意味が分かってなかった機能、特に二次キャッシュ等についての説明も凄く豊富で為になりました。
最近、Hibernateについては雑誌の記事でも「採用には注意が必要」とか「便利になるとは限らない」とか、あまりポジティヴでない内容が目立ちます。実際自分の職場でもHibernateをすごく嫌ってる人がいて、導入検討ではすごく反対されたりもしました。・・・が、問題は「そもそもこれはどんな思想で作られたものなのか」という啓蒙が日本では足りなかったんじゃないかって気がします。当然自分も全然わかってませんでした(汗)もう少し早くこの本の日本語版が出ていれば、もっと状況は違っていたのかもしれません。
とはいっても、EJB3リリースを直前に控えた今、改めてこの本を読むことがPersistence APIの概要を知る最も近道な気がしました。何せ、Hibernate EntityManagerのソースを読めば分かるように、Hibernate実装のEntityManagerの中身は殆どSessionFactory(一部Sessionそのものも含んでいるのでスレッドセーフではありませんが)ですから。