ホテルビーナス

監督はタカハタ秀太。言わずと知れた元ASAYANの演出家、モーニング娘。及びプロデューサーつんく♂の生みの親です。彼が最後に制作した「中澤裕子ファイナル モーニング娘。ベストライブ」は、自分の中でハロプロ系番組の金字塔として輝いています。今もあれを越えるハロプロ系番組には巡り合っていません。
そのタカハタ秀太氏が、ASAYANを去り、モーニング娘。から去った後に、最も力を注ぎ、最も信頼関係を築いてきたのが・・・深夜番組「チョナンカン」、そして主演の草なぎ剛でした。
ハン・ソッキュの映画を見て韓国に興味を持った草なぎ君がずっと夢見ていたことは、韓国映画に出演することでした。韓国映画ではなく、韓国語の日本映画という形で、そしてタカハタ氏による監督で・・・その夢は実現されることとなりました。「チョナンカン」視聴者として、まずはこの事実に感動しています。おめでとうございます・・・遂に、ここまで来ましたね。
氏が情熱を注ぐ対象が変わり、舞台が変わっても・・・やはりそこには変わらない精神が息づいている気がします。「夢を追い求める」という精神が。そんな彼らを・・・自分はずっと見てきました。モーニング娘。が彼にとって情熱を注ぐ対象では無くなったことに寂しさを感じた時期もありました。つんく♂SMAPの仕事をするだけで怖さを感じたこともありました。でも・・・もう完全に舞台は変わりました。チョナンカン、スマステーション、Drink! SMAP!、同学年・・・そして、この「ホテル ビーナス」。これからも自分は、彼の作品、そしてモーニング娘。に代わり彼の新たな舞台となった・・・SMAPを、ただ見守っていくつもりです。


・・・さて、ぐだぐだと自分の文章を並べたところで、ネタバレ感想に入ります。
如何にもタカハタ氏らしい作品。映像、カット、音楽、何気ないところに見所が詰まった作品だと思います。色使い、町並み、各出演者の表情・・・そういう細かな部分を追っていくのが楽しく感じました。
その反面・・・脚本が映像の後に来てしまったような印象も受けました。「ウラジオストクで韓国語で無国籍風映画を作る」というアイデアがまず第一にあり、そのための設定を作り、その設定に従って物語を構成していった・・・そんな作り方ではなかったのかと想像しました。
正直言って、じっくりとストーリーを追っていくのには向かない映画だと思います。異国の言葉で話されている、ちょっと意識から離れたところで繰り広げられてる物語・・・そんな感触で、自分はこの映画を見てました。


・・・うーん、自分でも何が言いたいのかサッパリわからない(汗)
良くも悪くもタカハタ作品だった気がします。予告編だけで映像作品として完成してると思えるくらい、映像演出面では光るものを感じたし、LOVE PSYCHEDELICO好きとしては、繰り返し流されるテーマ曲もすごく心地良く感じさせられました。単館映画向きという感想をちょくちょく見かけましたが、自分もそう思います。
チョナンの演技とか、各出演者の演技とか・・・今はなんか細かく書く気が起きなくて・・・チョナンの韓国語は、それこそ2001年からずっと聞いてきたわけだし、韓国映画も最近沢山見てきたので・・・そういう意味での「目新しさ」というのは、自分には逆に伝わって来なかったのかもしれません。その代わり、ここ最近ずっと韓国エンタに触れてきたおかげで、この映画の言葉を、すごく懐かしいとか暖かいといった印象で捉えることが出来ました。


・・・うーん、更に自分が何が言いたいのかわからなくなってきた・・・
なんだろう? 広く大衆映画としてお奨めできるようなのとはちょっと違うと思うんです。チョナンとか、韓国語とか、タカハタ氏とか・・・何かそういうキーワードに対して、どこか引っかかることがあるような、そんな人にお奨めだと思います。


・・・やっぱりわかんない・・・




あ、そうそう・・・つんく♂がこの映画に出てました(w