モーニング娘。CONCERT TOUR 2004 SPRING The BEST of Japan at さいたまスーパーアリーナ

・・・楽しかった!
・・・面白かった!


本当に、心から楽しくて面白いと思えたライブでした。
さいたまスーパーアリーナの真ん中に据えられたセンターステージ、そこから4方に延びた花道&サブステージ。この舞台をフルに使って、14人の娘。が様々な形で歌います。14人で一箇所に揃うこともあれば、各ステージにバラバラにスタンバることもあり、そして目まぐるしく立ち位置が変わっていく。2階席や3階席等、普段ならステージが豆粒にしか見えないような席からでも、このステージでは矢継ぎ早に色んな娘。達が近くに来て、それぞれの個性溢れたステージングを披露してくれる。そして、今までいくつものライブを見てきたファン達が、最早名物とも言える激しいノリでステージを盛り上げる。否が応でもステージに集中してしまう今回のセットの中では、今までは不快に感じていたそんなファンのノリも特に気にならず、逆に気持ちを大きく高揚するものとして働いていた・・・そんな気がしました。
これが新しいモーニング娘。であり、今の14人の娘。だからこそ実現できた姿なんだな・・・そう実感しました。
歌もダンスも、上手い人はこのグループにはいません。昔は上手いと思ってた人に対しても、今この場で改めて見つめてみると・・・正直、そんなに凄いレベルの人は一人もいません。でも、そんな14人でも、そんな14人だからこそ、こういった趣向を凝らしたライブが実現できたのではないかと思います。単にステージがあって、そこで歌って踊っているだけでは、最早人々を感動させることは出来ない。力不足であり技術不足であることは事実だし、かつての中心メンバーが揃っていなくなった今では、グループとしてのキャリアも大きく不足している。でも・・・それでも、考えれば、工夫すれば、頑張れば、やれるんだってことを・・・今回のツアーでは、証明できたのではないかと思います。
自分の中に、もう昔のグループの姿を求める欲求は無くなったし、逆に、今ならではの、新しいモーニング娘。の姿というものを、見続けてみたいという新たな欲求が生まれました。昔とは求めるものは大きく異なることになると思うけど・・・もしかしたら、昔よりももっと楽しいものを、今の娘。から得られることが出来るかもしれない・・・そう感じています。


そして・・・ミキティが娘。に入って一年が経ちます。加入当初に感じていた強烈な違和感は・・・もう無くなりました。
娘。自体が以前とは全く違ったグループになり、そして彼女はその純然たる一員になりました。ソロの彼女を求め続けた自分の拘りも・・・昨日のさいたまで消えました。ようやく・・・何のわだかまりもなく、今の彼女を見ていけるような、そんな気がしています。ソロに戻る日を待ち続ける心は変わらないけど・・・そのことを言葉に出すことは、もう無くなるかもしれません。それくらい・・・今、彼女がこのグループの中で、どう変わっていくかに興味があります。ようやく・・・興味を持つことが出来るようになりました。長かった・・・


今回の形式が新たな答えなのかどうか・・・それはよくわかりません。自分の気持ちも以前とは随分変わってしまったし、求めるものも変わってしまいました。でも・・・「面白い」と思える限り、自分はこのグループのことをずっと見ていくつもりだし、そのメンバーである彼女の変化も追っていければと思っています。




自分は、もうハロプロコンは見に行かないつもりなので・・・辻希美加護亜依の娘。としてのステージを見るのも、多分これが最後になると思います。最後に・・・辻ちゃんが「ちょっきりちょっきりちょっきりなー」と、デビュー当時の掛け声を出してくれたのが、非常に懐かしく、妙に心に染みました。