安室奈美恵 tour featuring best singles

BS2で安室ライブのダイジェストが放送。ずっと前から楽しみにしてました。




何というか・・・凄かった・・・




序盤こそ、小室時代の楽曲でボーカルの弱さが気になったりしたものの、中盤以降は問題なく声が出てるように感じました。昨年末、テレビ番組で小室楽曲のメドレーを歌っていたときに、かなり喉の状態が酷くて・・・安室も昔のようには歌えなくなってしまったのかな・・・と寂しく感じていたのですが、このライブでは全然大丈夫のようでした。
それよりも何よりも・・・ダンスが凄い。とにかく運動量がハンパじゃない。琉球空手をやっていたおかげか、ダンス中に格闘技系の振りがふんだんに取り入れられており・・・めちゃくちゃアグレッシブな動きです。よくもまぁ、こんな動きしながら生歌で歌えるなぁ・・・2000年にライブで見たときの安室よりも、数段レベルアップしているのを感じました。
「best singles」を名づけられているライブだけあって、彼女のヒットシングルが中心となったセットリストでした。・・・しかし、正直言って、過去のミリオンシングルよりも、現在の彼女の主流スタイルである「Put 'Em Up」や「SO CRAZY」の方が数段カッコよく感じます。テレビではなかなかその魅力が伝わってこなかったこれらの楽曲群ですが、ライブで見ると見違えますね。
「You're my sunshine」では、派手に歌詞飛ばすシーンもあり(笑)たしか、この曲って安室にとって鬼門の曲だったような記憶があります。相変わらず、失敗すると舌を出してバツ悪そうに笑ってますね。こういう表情も、なんだか懐かしい・・・
バラード曲以外はひたすら踊っていた感があるのですが、実際のライブもほぼノンストップで踊っているらしいですね。MCはほとんどなく、とにかくパフォーマンスに徹しているライブらしい。自分が見た最後の安室のライブは、2000年の「GENIUS 2000」ライブなんですけど、あの時もMCはほとんどなく、ひたすら歌って踊っていた気がします。でも・・・ここまでストイックじゃなかった気がする・・・今の安室のステージを見ると、軽く自身の限界点を突破してしまってるような気が・・・最後の方は、歌い終わったときに軽くよろけたりしてるし・・・凄まじい・・・
放送の映像だけでかなり圧倒されてしまったのですが・・・今回の放送では、安室ライブ最大の見せ場と言われている「toi et moi」がカットされてました。聞いた話によると、この曲で安室はヌンチャクを使って踊っているそうで。是非とも一度見てみたかったのですが・・・DVDを買うまでお預けのようですな・・・
個人的に・・・BoAと比較せずにはいられませんでした。派手な演出が売りの一つだったBoAのライブに比べて、安室のライブはひたすらストイック。「ダンス」という視点に絞れば、明らかに安室の方が徹底的にダンスしてます。この映像を見た後だと、BoAのライブは少々「演出過多」だったと感じてしまいました・・・
ダンスの技術面では互角かもしれないけど・・・今回の安室からは、とにかく限界まで踊りきっているという気迫というか、何とも言えぬ迫力を感じずにはいられませんでした。テレビ映像を見ただけでこうなんだから、生で見たら相当な迫力なんでしょうね・・・これは、才能だけでは決して到達できない領域のように感じられました。様々な修羅場を経験し、長年ひたすら自身の「スタイル」に拘り続けてきた安室だからこそ見せられる領域・・・なのではないかと。
ただ・・・この2人の違いって、「既に進むべき道を見定め、ひたすら突き進んでいる」安室と「まだまだ自分の可能性を色々試したいと思っていて、敢えていろんな道を探ろうとしている」BoAとの違いのようにも感じられます。両者には、SAMという共通点があるものの、少なくとも今立っている位置も、これから進んでいく道も、大きく異なっているのかな? まだ、同じ視点で比べるには時期的に早いのかもしれません。
まぁしかし、安室といいPUMPといい・・・今まで色々とダンス系のアーティストを見たいと思っていたけど、結局辿り着いたのは、自分にとって原点的な存在の人達でした。まるで青い鳥みたいな気分です・・・
そんな彼・彼女達に、10代の新しいダンス系アーティスト達が加わったのが、今の状況・・・面白いですね。これから先が・・・俄然、楽しくなってきたというか・・・ワクワクしてきました。