韓日の「きびしい外交戦」、封切られたか

最近の日本vs韓国・北朝鮮・中国の対立の度合いはこれからも深まっていくのではないかと思います。そろそろ、相手側も日本が以前の状態とは変わりつつあることに気がつき始めたのではないでしょうか?(中国は以前から感じてるのでしょうけど)
最近すっかり右系雑誌を読むのが楽しみになってきた(汗)自分ですが、「諸君」に面白いことが書いてありました。以下、簡単に自分の言葉で要約してみます。


日本が以前と比べて何が変わったかと言えばそれは明白で・・・「戦後日本を長期間牛耳ってきた自民党橋本派が、今や崩壊寸前にまで追い込まれている」ということでしょう。勿論それを仕掛けたのは小泉首相で、彼は任期期間中、構造改革という言葉を盾に次々と橋本派の利権潰しを行ってきました。道路公団も郵政改革も、彼にとってはその結果よりも「橋本派の利権団体を攻撃し続けることで、橋本派を徹底的に叩き潰す」ことが目的のように見えます。そして、その延長上に対中戦略もあるのは明らかです。小泉首相靖国参拝に拘るのは、勿論彼の思想的信念もあるのでしょうが、もう一つ「太平洋戦争の原因はA級戦犯にあり、日本国は決して中国の敵国ではない」という前提を立てて平和条約を結んだ田中角栄、そして長年対中ODAによって私腹を肥やしてきた田中派橋本派を潰したい一心から来ているのではないでしょうか?
小泉首相橋本派に対する怨念は凄まじく徹底していますが、その為に対中経済を軽視し、国益を損ねる行動は如何なものでしょうか?


・・・みたいなことが書かれてあった気がします。相変わらず政治素人の自分にも、すごく納得のいく内容でした。なるほど、それで歴代の田中派系の首相は一貫して中国に媚びてきたんですね。中国もそれがわかっていたから、安心して国内政治カードとして「反日」政策を実行できた・・・と。しかし、小泉首相はただひたすら橋本派に対する積年の恨みを晴らす為だけに行動しているから、たとえ中国がどんなに富を落とす美味しい存在であろうが、一貫してあんな冷たい行為を取ってしまう。そういうわけか・・・
何のことはない、今、韓国でハンナラ党を弾圧する為に反日カードを切っている盧武鉉大統領と対して変わらないではないか? お互い、片や軍事独裁政権、片や自民党田中派利権体制という「戦後の負の遺産」に対して戦っているし、そして活動の源が「恨」であるのもソックリです。ただ・・・盧武鉉大統領と小泉首相で決定的に違うのは、「したたかさ」かなと感じます。盧武鉉大統領はあまりにもその狙いがバレバレすぎて、叩かれてる筈の日本でさえ「なにやってんだか」という呆れの心情を持ってしまうのに対して、小泉首相に対しては・・・彼がたいした政治理念を持ってないのは既にバレバレなのですが、それでも、彼が潰そうとしている橋本派利権はたしかに戦後日本の膿であり、それを壊滅させようとする権力闘争に反対する理由は特にない。ただ・・・やはり彼に「理念」がないのがいちばんの問題で・・・じゃあ橋本派を殲滅した後は、森派がその後釜に座るだけなのかとか、それともぶっ壊したまま放置で何も創造するつもりはないのかとか(その可能性が非常に高いように思われますが)・・・
とにかく、その是非はともかく、結果として、小泉政権によって日本は自民党田中派の支配から脱したのだから、長年の媚中・媚アジア外交から新たな一歩を踏み出す必要があるのは間違いないでしょう。それが創造的一歩になるのか、一気に反動によって真の意味で右傾化してしまうのか・・・東アジア諸国の方々は、その行く末を、もうちょっと冷静な目で見守って欲しいな・・・とか今は思ってます。