技術者もビジネスとしての開発を考える

今年の後半から仕事の方向性を少しずつ変えていってまして、最近は小規模案件を中心に受託の仕事をしています。以前と比べて短期の仕事が増えるので、営業活動・プレ活動が重要になったり、エンドユーザに直接成果物を見せたりデモをしたりという機会が増えてきました。
・・・で、これがなかなか面白い。昔営業やっていた頃もエンドユーザと直接話すのは様々な刺激があったり顧客視点が改めてわかったりして面白かったものですが、技術者としてエンドユーザに触れる機会が増えると、自分が作ったシステムを利用者に直接説明する場面が多くて、自分の成果物に対する反応がダイレクトに見れてとても刺激になります。
思えば、営業時代は直接自分がシステム構築に関われないことにストレスを感じ、開発者時代はあまりに階層化された開発体制の中に埋もれて、エンドユーザが全く見えない仕事内容に違和感を感じたものでした。営業側は開発者との距離が遠すぎて、開発者側はエンドユーザとの距離が遠すぎる・・・というのが今までやってきた開発の仕事に対して一番問題を感じた部分でした。
システム開発の環境的な問題を改善する為に努力するのも一つの道ですが、自分はもう一つの道として、既存のシステム開発の仕事からはちょっと離れた場所を模索してみようと思っています。大企業相手に、大企業が管理して、何層もの下請構造の中に挟まれて仕事をしていると、やはり大部分の人は本質的ではない部分に振り回されて、技術者としての本分を見失ってしまうことが多いと感じています。実際、そうなってしまった職場や人をこれまで沢山見てきました。だからこそ、技術者も一つの仕事を単に技術的な側面だけではなく、ビジネス・商売といった側面で捉えて「より良い仕事が出来るビジネス」を自分で模索することが、これからは重要になっていくのではと感じています。