BoA ARENA TOUR 2005 〜BEST OF SOUL〜

今年は4/9・10の代々木、4/16の大阪城ホールのライブに参加しました。
会場の規模は昨年とほぼ同じ。客層は、昨年は女性ファンが非常に目に付きましたが、今年はより雑多化したというか、特に「どんな人が多い」というような特徴が見えない客層になりました。今まで見たライブの中では、宇多田ヒカルの客層が最も多種多様な人達だったのですが、それにちょっと似てるかな?
昨年は少々演出過多じゃないかってくらいド派手な演出が目に付きましたが、今年はステージとしてはシンプル化して、その分BoA&ダンサーの露出比率が高まった感があります。オープニングでは意味不明なデカイ人形が出てきたり、ハデハデな衣装を着たBoAが宙吊りで登場したり・・・「浜崎」っぽいライブ演出を強く感じさせる部分も少しあり、その部分の演出だけ全体からちょっと浮いてる感もありました。浜崎あゆみライブのあの「超演出過多なステージング」は、あれは徹底してやってるからいいんであって、BoAのライブで中途半端にそれをやるのは、個人的にはどうかなぁと思ったのですが。
BoA自身は、昨年よりボーカルの安定感が増したなぁと感じたのが一つ。彼女のアドリブフェイクがライブ全体の重要な見せ場になっていたりとか、今までダンスナンバーとして使われていた「Amazing Kiss」が、ダンス抜きでボーカル一本で勝負する曲に変わっていたりとか、いろんな部分でBoAのボーカル重視の、ボーカルに頼った演出が見受けられました。ダンス面に関しては、女性ダンサーが昨年よりも増えて、より大所帯になったBoAダンスチームによって大人数で魅せるような方向に変わった気がします。これも浜崎ライブにつながるものがあるのですが、今までのBoAライブでのダンス演出の方向性(BoAとダンサーとの掛け合いによって、BoAのダンス技術をアピールする)ともうまくミックスして、いい感じで見栄えのあるダンスステージになっていたと思います。そういや、今回初めて至近距離でBoAライブを見ることが出来たのですが、そこでCHISAさんというダンサーさんが凄い綺麗で、一部分BoAよりも見惚れてしまいました(汗)
全体的な流れとしては、昨年のライブが演出の上がり下がり具合が激しく、ダレる部分もあるけど盛り上がりも激しかったのに比べて、今回はオープニングからラストまで、一貫して一定の興奮度を保つような、フラットな印象を感じました。2時間をフルに楽しめるという点ではより楽しめましたが、昨年よりも「山場」に欠ける気がしたのも否めません。昨年は「Midnight Parade」での超ハイパフォーマンスダンスや「Over」での演奏・ボーカル的な盛り上がりのピークが存在していたのですが、今回はそのような「激しく魅せる」演出にやや欠けていたかな・・・
BoAは色々と昨年から大きく変わってました。まずは、たくさんMCで喋るようになった。昨年までのMCは「右の皆さん元気ィー!? 左の皆さんどーですかー? アリーナはぁー!?・・・ありがとうございます」で大体終わっていたのですが(笑)、今年は・・・テンパって何喋ってんのかわからないというのは相変わらずなんですが(笑)、そんな自分にお構いなく、どんどん喋りまくってました。より地に近くなったというか、ようやくライブでの「人見知り状態」が解けたっていうか、いい感じでしたね。後、昨年まではバンド紹介・ダンサー紹介はキーボードの人がやったりテープのBoAの声でやってたりしてたのですが、今年はBoA自らが一人一人を紹介してました。まぁこれはある意味当然のことなんですけど、この変更により、より暖かみのあるライブに感じられたのは間違いないですね。今までは、演出の方向性もあって、どうしても一部「機械的な」イメージが感じられたBoAライブですが、今年は非常に「BoAチームによる生のライブ」って印象が強く感じられました。
ライブの中でアリーナの外側を車の上に立って一週回るという、ジャニーズ系のライブでよく見られるサービス演出が取り入れられてました。これはお客さんに非常に好評だったみたいです。車の前をダンサーさんたちが踊りながら先導して、車の上のBoAが、ボールを投げながら歌い続けるってかんじでした。今回はお客さんを楽しませようという工夫もいろいろと感じられました。
セットリストは「BEST OF SOUL」のライブだけあって、殆どがシングル曲でした。ライブ全体がフラットな印象になったのはある意味当然というか・・・ベストアルバムベースのライブなんだから、BoA初心者に存分に楽しんでもらうという意味で、非常に良いライブだったのではないかと思います。
個人的には・・・やっぱり「コノヨノシルシ」がいちばん良かったかな? 昨年のファンクラブライブで、アコースティックバージョンで披露してくれたときに非常に感激したのですが、今回同じモノをアリーナライブでもやってくれました。最近コモリダさんがBoAに楽曲提供する機会が多くて、コモリダさん好きな自分としては本当に嬉しい限りです。
一年ぶりのアリーナライブだったのですが、この「一年」って期間は、アーティストの成長振りを実感するのに丁度いいスパンだなと実感しました。毎年こんな感じで、BoAの成長振りを見て楽しむ・・・というのが、新たな楽しみになりそうな、そんな期待を持ってしまうような、今回のBoAの成長振りでした。